未経験から介護業界に飛び込むには

施設で介護士として勤務している場合、現場での経験を活かし、介護の花形資格といえる介護福祉士の資格取得を目指すことも夢ではない。実務者研修の受講を終えた後、3年間にわたって介護業務に従事した人には、国家試験を受ける資格が与えられる。介護とは無関係の業界で働く社会人が資格を取ろうとした際は、介護職への転職もしくは専門学校への通学を検討しなければならない。介護福祉士として働くことを真剣に望んでいる場合は、思い切って介護業界に飛び込もう。

しかしながら、全く知識を持っていない状態では不安が大きく、職場に馴染めない可能性がある。そのため、転職する前に介護職員初任者研修を受けておくことが得策だ。この研修は、スケジュールが豊富なため、社会人も無理なく修了できる。研修を受けることによって、転職先の選択肢が増え、自分のニーズに合致する職場を見つけやすくなるメリットがある。修了できていなくても、勉強中であることは転職時のアピール材料になる。

専門学校に通う場合は、実務経験は必要ない。高校を卒業していれば、介護の仕事が未経験の社会人でも専門学校で一定期間カリキュラムを受けたあとで国家試験に挑戦できる。介護福祉関連の学校の卒業生は最短1年、普通科の卒業生は2年で取得が可能だ。ただし、社会人は仕事があるため学業に専念することが難しく、通学できる日が限られている。夜間の学校に通学した場合、課程の修了には約3年がかかると考えていいだろう。学校に通う時間を確保するのが難しければ、通信講座などを検討する価値はあるだろう。自分のスケジュールに合わせて学べるので、社会人にはもってこいの勉強手段だ。